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・日本を取りまく環境【1要約】
・日本を取りまく環境【2資料】
・日本を取りまく環境【3補足】

・その後の状況

・中国の大気汚染

  日本を取りまく環境 【3-補足資料】

A.石炭害毒の歴史

人類が石炭を発見し、利用しはじめたのは、今から三〇〇〇年前のことである。紀元前一〇〇〇年ごろ中国で使用されていたと伝えられているが、はっきり記録に残っているものとしてはギリシアの哲学者で、アリストテレスの弟子のテオフラストスが記した『石について』という本の(紀元前三七年に書かれた)なかで、「黒い石」の発見と、鍛冶屋が、それを木炭の代わりに用いていたことを記述している。イギリスのローマ時代の遺跡から石炭を燃やした灰が見つかっているし、ローマ時代に、煙が身体に毒であるとして石炭の使用を禁止したとのいい伝えも残っている。
中世ヨーロッパでも、石炭は主に鍛冶屋で用いられていたらしい。一二〇〇年ごろに書かれた年代記(ベルギーのリエージェにあるサン・ジャック修道院の修道士レニエが書いたもの)には、「木炭によく似た黒い土」を金属細工師が使っていると書かれている。そのころ、石炭はフランスでは「いしずみ」charbon de roche、イギリスでは海炭sea coalとよばれ、主な生産地はイギリスであったようである。イギリスの石炭がドーバー海峡を船に積まれて、ベルギーのブリュージュヘ相当量輸出されていたことが知られている。
先にローマ時代にも石炭の使用が禁止されたことがあることに触れたが、なんと、イギリスのエドワード一世(在位一二三九〜一三〇七)の時代に、石炭を燃やした者は死刑に処せられたという記録が残っている。石炭は硫黄・燐などを含んでおり、その煙は有害で、当時から人びとはそれに苦しんでいたことをこのことが物語っているといえよう。




B.CO2濃度の上昇率

"過去半世紀ちかくの大半では、濃度増加は年平均1.3ppm程度だった。90年代後半にはその数字は1.6ppmに上昇し、2002年、03年には再度2ppmに上がった。しかし、公表されていないが今年度の最初の10カ月の数字は2.2ppmの上昇を示している。"
(最初の10カ月の平均と言っても、11、12月は年平均を下回るはずなので、欠けている2ヶ月分の数字はなにか調整をして年平均値を出しているはずですが)

"科学者たちはこれが気候変動が自らを生み出し始めている、つまり上昇する気温が自然のシステムを変えて、地球自身がより多くの二酸化炭素を放出し始め、気温を更に高く動かす元になる最初の証拠であるかもしれないと信じている。"

科学者たち、というのはつまり記者にこの未公表のデータを渡した科学者ということでしょう。
米国の科学者たるものが論文発表以外にマスコミにプロパガンダを垂れ流すとはなにごとだ、と言って犯人探しが米国内では早速始まるかもしれません。
そういうリスクを冒してもマスコミに伝えたい、と思ったからには、あと2ヶ月分の数字が出てから発表しても間に合う話だとはその科学者自身が思えなくなっているということなのかもしれません。あるいは記者の側が相当しつこく取材をして引き出したというものでしょう。
確かに、2004年の年末には英ブレア首相に科学顧問が2002、2003年の年率2ppm増加のデータを示して、全く同じ懸念を伝えた、ということがBBCのニュースになっていました。2004年のデータの上昇率が下がっていたので一旦収まった懸念が今になって再燃したものでしょう。故C.D.キーリングが始めたマウナロア山における実測データでは、大気中の二酸化炭素濃度のグラフはここに、元の数値表もここに公表されています(2005年5月編集の、2004年一杯までのデータです)。
こちらの数値を12ヶ月毎のグラフに書き直してみるとよく分かるのですが、毎年の単調増加の傾向と、それぞれの季節に応じた年毎の上昇下降トレンドが合わさった非常に均一に見えるものです。
一年の内でCO2濃度が最低となる月は1958年の観測開始当時は10月だったのが最近では9月に変わりつつあります。CO2濃度が最高となる月はおおむね5月でしょうか。季節に応じた上昇下降の原因は主に北半球の陸上生態系の吸収能力の季節変化と想定されています。
化石燃料の消費量は、米国のデータを見ているかぎりは、あまり季節変動はないようです。
問題にすべきは、この右肩上がりのカーブがどの程度堅調に推移しているかということでしょう。
温暖化懐疑論の中には、IPCCの現状分析とは逆に気温の上昇が先にあってそれがCO2の増加を招いている、との主張も一部にありますが、仮に最近になってそれが起こり始めて(年上昇率の増加を招いて)いるとすれば、この報道のように、それは温暖化問題を一層深刻に受け止める必要があることを意味するものです。そんな根拠があるのなら出してほしいものですが。




C.北極の氷2040年に消滅?

地球温暖化の影響で、2040年夏には北極海の氷がほとんど消えてしまうかもしれない――こんな試算を米国立大気研究センター(NCAR)などのチームがまとめ、12日付の米国地球物理学連合の学会誌に発表した。温暖化の速度については様々な研究があるが、このチームは影響が出る時期を間近に見積もった形だ。北極の氷が溶けた場合、大幅な海面上昇にはつながらないが、ホッキョクグマなどの生態系や漁業への深刻な影響に加え、北半球の気候にも変化が現れる可能性もある。
チームは、今後も二酸化炭素などの温室効果ガスが現在の割合で大気中に増え続けるとのシナリオに基づき、スーパーコンピューターで計算した。
まず、試算モデルを過去のデータで試した。79年から05年までの急激な氷の縮小を含め、北極の気候変動を正確にとらえていた。その上で、将来を試算すると、今後20年以内に、北極海の氷の面積が縮小する速さは4倍に。2040年夏までに北極海の氷はほとんどなくなり、グリーンランドとカナダの北岸にわずかに残るだけという結果になった。さらに冬でも、氷の厚さが4分の1以下になる見通しという。
同チームによると、海面は氷よりも多く光を吸収するため、氷が溶けると温暖化を加速させる可能性がある。また、世界的な気候変動が、北極海に暖かい海流を運ぶことも考えられるという。




D.サウジアラビアの対米価格支配力

1970年当時、1ブッシェルの小麦は世界市場で1バレルの石油と交換できた。今や1バレルの石油を買うには9ブッシェルの小麦が必要だ。穀物と石油の交易条件が大幅に変動することでもっとも影響を受けるのは、アメリカとサウジアラビアの2カ国である。
アメリカ――世界最大の石油輸入国かつ穀物輸出国――では、小麦と石油の交換比率が9倍に上昇したしわ寄せがガソリン価格の値上がりというかたちで現れている。また、この変動でアメリカの貿易赤字は史上最大規模に膨らんでおり、これがドミノ式に未曾有の対外債務と国家経済の弱体化をもたらしている。対照的に、サウジアラビア――世界最大の石油輸出国であり穀物の輸入上位国でもある――は首尾よく利益を収めている。
石油輸出国機構(OPEC)が石油価格を引き上げる以前の1970年代初頭は、アメリカが石油の輸入代金を穀物輸出で支払うことはおおむね可能であった。だが2003年には、穀物輸出は990億ドルという巨額の石油輸入手形の11%しか賄えなかった。穀物と石油の交換比率が悪化する一方、国内の石油生産量が減って消費量が増えたため輸入量は増大し、2003年には(輸入量が)総使用量の60%を占めた。
穀物価格に代用される小麦価格と石油価格の交易条件は、大幅かつ継続的に変動している。1950〜73年までは、小麦と石油の関係と同様に両者の価格もきわめて安定していた。この23年間、世界市場において小麦1ブッシェルは常に石油1バレルと交換できた。
石油と小麦の交易条件が初めて大きく変動したのは、OPECが1973年末に石油価格を3倍につり上げたときである。1974〜78年は1バレルの石油を買うのに約3ブッシェルの小麦が必要であった。その後、OPECによる2度目の石油価格引き上げ(1978年の1バレル13ドルから1979年には30ドルに上昇)が行われてからの数年間は、1バレルの石油を買うのに7ブッシェルの小麦が必要となった。
こうして石油の購買力が急伸した結果、史上一、二を争う急激な富の移転が起きた。多くの石油輸入国が手持ちのドルをはたいている間に、サウジアラビア、クウェート、イランといった主要な石油輸出国の国庫はドルで溢れはじめた。
値上げを受けてOPEC地域を除く世界の石油生産量が増加したため、OPECの価格支配力は弱まり、石油価格は1985〜86年で半減した。以後99年まで石油1バレルを買うのに必要な小麦は平均5ブッシェル、2000〜03年で7ブッシェル、04年初めの現在は9ブッシェルと推移している。
小麦と石油の交換比率が今後どのように変動するかを確実に知ることはできない。無限に継続しうる穀物生産とは対照的に、石油生産はおそらく向こう5〜15年以内のある時点でピークに達し、その後は減少するだろう。
正確にいつピークが来るかは、石油メジャーや石油輸出国がとる枯渇防止戦略次第である。先細りする埋蔵量を減産で長くもたせ、油田の可採年数を延ばす決断をすれば、ピーク(の到来)は遅くなる。逆に目先の売上増にとらわれていると生産量は今より早いペースで拡大し、その結果産出高が上げ止まって減少に転じる時期を早めることになりかねない。
生産量の頭打ちが懸念されつつも、石油使用量は中国、インドなど工業化が急激に進む国々で特に増え続けている。中国はすでに日本を抜いてアメリカに次ぐ第2位の石油消費国となった。
アメリカはサウジアラビアに増産を強く求めているが、問題解決のためにはサウジアラビアが増産するのではなく、アメリカが消費を抑えるべきである。OPECによる価格引き上げが石油使用削減の必要性を示唆したにもかかわらず、アメリカはガソリンを多量に消費するスポーツ・ユーティリティー車(SUV)の生産を急速に伸ばしたため、石油の使用量および輸入量は増大した。
アメリカが中東の石油への依存を強めるとともに、中東の政情不安も高まっている。イラクで広がりつつある暴動が他の石油輸出国に飛び火し、石油供給に混乱をきた恐れもある。クルマの燃費改善に真剣に取り組むべき時があるとすれば、それは今だ。
アメリカが既存の技術で石油使用を削減するには多くの方法がある。たとえば、プリウス(トヨタ)やシビックハイブリッド(ホンダ)など、(ガソリンと電気による)ハイブリッドエンジンを搭載した新型車は燃費が非常によい。2004年式のプリウスの燃費は10・15モード走行で平均55マイル/ガロン(mpg)【g約23.4km、他の中型車の数値の2〜3倍 】である。
アメリカが今後10年間で国産車の燃費をプリウスの水準にまで向上させれば、同国のガソリン消費量は半減する可能性もある。そのためにはクルマの数を減らす必要はなく、高効率エンジンを載せるだけでよい。
ガソリンと電気を併用するハイブリッド自動車は、今日使用されているもっとも高度な自動車工学技術のたまものといえるだろう。ハイブリッド車の設計者が行ったのは、実質上燃料を先進技術で代用することだ。
当然ながら次なるステップは、電力需要が落ち込む夜間にハイブリッド車を電源に接続してバッテリーを充電できるよう、蓄電容量を適度に増やすことである。通勤距離が短い場合は電力のみで走行し、長距離移動時までガソリンを温存することも可能だ。そうなればアメリカはガソリンを風力発電の安価な電力で代用できるようになり、ガソリン使用量の削減も促進される。
ハイブリッドエンジンの燃料組成における電気の比率を高めることで、アメリカの膨大な風力資源開発に向けた高収益の新規投資機会が開ける。エネルギー省によれば、アメリカの利用可能な風力で国内総需要の数倍の電力を生み出せる。また、同国の風力発電容量も急速に増大している。1995〜2003年には160万kwから640万kwへとはね上がり、5年で4倍増となった。
風力タービン設計の進歩で風から安い電力をつくれるようになったことなどから、今や約22か国で商業規模の風力発電施設が地域の送配電網に電気を送り込んでいる。風力発電税額控除の延長――化石燃料補助金と同等の地位を確立するための措置―で、今後は成長の加速化と数千規模の新規雇用創出が期待される。
私たちは中東の石油を確保するのにじゅうぶんすぎる血を流し、十分すぎる富を費やしてきた。ランド研究所の予測によれば、中東の石油を確実に入手するために必要とされる米軍駐留の維持には、平時でも年間最低300億ドルかかる。(このような状況を)変革するなら今この時だ。
アメリカが指導的役割を担わないかぎり、サウジアラビアが石油と穀物の交易条件、ひいてはアメリカのガソリン価格をも決定しつづけるだろう。アメリカは世界最大の石油消費/輸入国だが、石油への依存を大幅に緩和することで石油価格決定への影響力を回復できる可能性がある。依存緩和はまた石油生産のピークを遅らせ、世界がポスト石油時代へ円滑に移行できるよう時間を稼ぐ手段にもなる。アメリカはこの移行を率先して進めていくための技術とエネルギー資源を有している。いま世界に必要なのは石油ではなくリーダーシップだ。
(穀物と石油の交易条件の推移 レスター・R・ブラウン)





出所:IMF Statistics Online database
* 2004年4月の小麦と石油の先物価格に基づく予備推計
翻訳提供:ワールドウォッチジャパン(エコロジーシンフォニー2004年6月号)



E.中国やモンゴルの炭鉱事故

(1)
中国の炭鉱事故は2001年頃から悪化しており、2005年度の炭鉱事故死亡者は6,027名であり、2006年の死亡者数は7月で2,672名になっている。アメリカと中国の事故率は1:100と言われている。

(2)
香港の人権団体・中国人権民主化運動情報センターは17日、今月6日、四川省の刑務所が所有する炭坑で爆発事故が発生、労働にかり出されていた受刑者13人が死亡したと指摘した。遺族への賠償金の問題が浮上している。全国では約10万人の囚人が危険な炭坑作業に従事していることも明らかにした。
同センターによると、事故が起きた炭坑では3000人の受刑者が働いており、年100万トンの石炭を生産している。遺族はひとり当たり20万元(約300万円)の賠償を求めているが拒絶されているという。【 下級炭坑の保証は、70万円くらいらしい 】

(3)
モンゴルでは、3月に24名の行方不明の炭坑事故が発生している。

(4)
H18年11月1日の岐阜新聞記事:あえぐ大地 草原異変 石炭採掘の大きな代償
良質のカシミヤを産する内モンゴルのある地で、エネルギー需要の急増にむらがる個人経営者が炭鉱開発・乱掘で草原の至る所に陥没が発生。石炭の残りカスも大地、家畜を汚す。煤煙は住民の健康をむしばみ、カシミヤは石炭で汚れて価値が激減。炭坑の水利用急増で地下水も枯渇。過剰放牧制限の政府規制で飼料購入という負担も厳しさに追い打ち状態。
中国では、今回のようなもの以外に、落盤、火災などの事故は大変に多い。'07年末までに小規模炭坑を全て安全のため閉鎖を決めた。それならば、来年全て無くなるということ。この地方の規模はどうなのだろう?

(5)
山西省原平市にある軒崗煤電公司職工医院(軒崗医院)に於いて10日未明に発生した大爆発で、
12日付の中国新聞社は「病院の職員がサイドビジネスで経営していた小炭鉱が閉鎖となり、ダイナマイトの置き場に困って病院の駐車場に放置していたことが爆発の原因だった」などとする関係者の話を伝えた。この職員の行方が分からなくなっていることから、山西省の警察は12日付で全国に指名手配した。【 爆発したダイナマイトは、約1トンらしい 】




F.酸性雨のpH

pH=5.6以下を酸性雨と定義しているが、最近の降りだしの雨はpH=4あるいはそれ以下になっているらしい。特に冬季の季節風は黄砂と同じルートを通り、雪が裏日本に蓄積するので、森林被害が懸念されている。
(pH=4の酸性成分はpH=5.6の約40倍、pH=3は約400倍)

(1)
酸性雨とは、水素イオン濃度(pH)が5.6以下の雨を酸性雨と呼んでいる。pHは酸性度を表し、値の範囲が0〜14である。7が中性でそれ以下が酸性、7以上がアルカリ性である。値が低いほど酸性度が高い。1985年の、日本の雨水のpH値は4.4〜5.5、ヨーロッパ(英・独・仏)のpH値は4.3〜5.1である。しかし、日本の中には、まれにpH3未満のきわめて酸性度の高い酸性雨も観測されている。

(2)
酸性雨とは、pHが5.6以下の雨のことを言います。水溶液のpHは、pH=7で中性、7未満が酸性です。なぜpHが7未満の降雨を酸性雨としないのかというと、それは大気中の二酸化炭素の影響を考えているからです。大気中には二酸化炭素が約0.35%含まれ、この二酸化炭素が雨に溶けると酸性を示し、pH約5.6になります。従って、人間活動による降雨の汚染がないときにもpHは5.6になると考えられるのでpH5.6以下の雨のことを酸性雨とよんでいます。

(3)
12/18(日経)<ビジネスフラッシュ> 中国、ガソリンの硫黄分規制
09年から150ppm以下に。現在は500ppm前後が使われている。日本では08年から10ppm以下へ規制される。
日本では、軽油も規制されている。中国で発生した亜硫酸ガス、硫酸が偏西風で日本に降り注ぐことから、中国での規制はありがたい。が、すぐには日本での硫黄酸化物降下は減らない。増えているとはいえ、中国の自家用車は多くはない。むしろ、石炭発電が圧倒的な排出源だろう。また、軽油を使うバス・トラックの燃料消費量が圧倒的に多いだろう。データは持っていないが。




G.中国のゴミ問題

(1)
中国は人間が多いが、ゴミも多い。
行く前からよく聞いてはいたがこれほど深刻だとは驚きである。都市ではオリンピック対策として厳しい処置がされ、美しい景観を保っているかにみえる。
しかしゴミ処理の必要性のなかった民族が、これだけの人工ゴミをどう処分しているのかが疑問だ。実際、郊外へ出れば道路、側溝、公共施設などは色とりどりのゴミに埋め尽くされている。数年前までは中国のゴミは自然に帰るものばかりであった。資本主義が進みプラスチックやペットボトルが蔓延し、その処分法などは知る由もない。日本でもペットボトルのリサイクルには経費がかかり難しいとされているのだ。文明が突然入ってきた民族に同じ事を求めるのは酷であろう。しかし、食事時や歩行中などにゴミのポイ捨てをすることに何の躊躇も感じない民族にとって悪気はないのだ。何百年も、食事のゴミは家畜が処理し、道のゴミは自然に帰るという概念がある民族だからである。便所は屋外にあり、糞尿は田畑や川に流され自然に帰る。家庭で使用する水は井戸水が多い、排水も同じ経路をたどる。ところが最近では洗剤や加工食品を使用する家庭が多く、川には糞尿に混じって泡立つ洗剤やプラスチックゴミなどが埋め尽くさんばかりだ。人々は平気なのだ、否、平気というよりごく普通の日常であって、当たり前の事なのだ。日本でのゴミ問題は数年から数十年にかけて問題視され対策を考えてきている。それでも不足だ、深刻だと論じられる国だ。几帳面な日本ですら問題進行形なのに、いったいこの国はどうなるのであろうか?オリンピック、万博と海外からの要請によってクリーンにするのはよいが、そのゴミはいったいどこへ?

(2)
世界の資源を爆食するなどと言われていますが、当然、ゴミも増えています。1990年と2004年を比べるとゴミの量は2.5倍近くに増えているそうです。このまま増え続けるとどうなるか、先進諸国を見れば明白です。そこで、遂にゴミ処理の有料化が中国でも始まることになりました。この処理料、深センでは1トン125元(約2千円)、一般家庭についてはひと世帯で毎月13.5元(約200円)、来年からの導入を予定しています。お米などの物価が1/10の国で、月200円はかなり大きな金額です。こうした痛みを伴う制度を導入して、ゴミ削減を強く推し進めようという姿勢が伺えます。とはいえ、もっぱら中国で典型的な事例として問題にされているのが、贈答品の包装というのは、日本とかなり違うところです。包装が豪華なほうが良いという文化が、省エネ・省資源という時流にもまれているのです。過去には土葬を禁止して火葬に移行したこともあり、豪華な包装も姿を消し、過去の記憶になってしまうかも知れません。

(3)
北京の街並みは汚い。特に夜、食堂が終わった頃に街を歩くと、残飯など道に散らばっていてかなり不快だ。朝、掃除する人がいて、朝はまぁ、不快ではないほどには、キレイにしてあるけど。
中国はゴミが多い国だなぁって感じていた。しかし、日本に行ったオランダ人の話。「日本はゴミが多い国だよね。どの商品も7重に包装してある。」7重は言い過ぎかもしれないけど、なるほどと思った。日本は過剰包装だとよく聞くから。それが当たり前で育ったから、そこまでは思わなかったけど、外国人から見ると、日本の包装は丁寧すぎるらしい。日本の包装は、見かけだけではなく開けやすさにも気を配っている。そこまでやるのは日本ぐらいだと聞いた。

(4)
日本は、街がキレイだから、ゴミ問題を考えることは日常あまりなかったのだけど、北京の汚さを見て、もし、日本人が同じようにゴミを捨てると、北京よりも汚くなるだけのゴミが出るんだろうなって。日本にいたら見えない部分が見えた気がした。




H.中国の事情

(1)弱気論
中国沿岸部各都市は、先進国と見間違うような「異常な発展」を世界に見せているが、中国進出企業は電力不足で、常に「 停電」、電力供給ストップの恐怖にさらされ、安定生産が脅かされている。
あろうことか、中国人民はもっと電力ではひどい状況らしいことが判明した。
中国「発改委」エネルギー局の21日の発表では昨年「2005年末」で、電力網未整備のため、電気の恩恵に浴しない中国人民は人口の約1%弱の「1150万人」いることを公式に発表した。

(2)強気論
【中国は電力供給インフラが着いていけないほど経済が発達している】
と読取るほうが無難である。
北京空港に降り立つと、プライベート ・ ジェット又はコーポレート ・ ジェットが無数にエプロンの列線に並んでいる。日本では小型レジャー ・ プロペラ機を見かけるくらいでその壮観さたるや驚かされる。日本人の想像をはるかに越える富裕層の層の厚さである。
登小平の改革解放政策で急成長のゆがみは勿論あるであろう、その一つが公害、や電力不足、貧富の差、汚職などあろうがそれが中国のダイナミズムを妨げることはないと思うべきである。
中国の最大の資源は人口である、一つの国際地域経済圏に匹敵する経済圏を自国で完結できる数少ない大国になりうる。
中国は、China As No.1になるまで最大限に共産主義の利点を行使するであろう。強力な全体主義としての一党独裁権力は、道路用地の取得、産業インフラの整備など日本の民主主義国にはない国際競争力を発揮できる。開発途上国と侮ることは出来ない、戦略核武装をしておりManned Satellite を打ち上げる能力も証明している。
日本にとって何より脅威は日本の何倍もの理工系学生の多さである、日本は生産技術大国、民生技術大国であってもアメリカのような技術先進国ではない、しかし中国は近い将来技術先進国となる可能性は日本よりあるであろう。
日本は産業構造がサービス化し、理工系に進むより銀行員になったほうが恵まれる風潮があり、学生時代に数学演習で徹底的にしごかれるより、文系にすすみ女とちゃらちゃらして遊び暮らし、サービス業の銀行や商社に入りたがる傾向がある。
中国の可能性を警戒して日本は戦略を立てるほうを私は選ぶ。
日本も公害を垂れ流したし、今でも汚職列島はつづいている。技術革新が緩徐だった日本の高度成長期と加速度的な今とは違う。日本は老齢衰退期を迎え中国は最成長期をこれから迎えることになる。
航空機操縦士は離陸中、航行中、進入着陸中常に最悪の条件を想定して行動するように、ものごとの判断は楽観して侮ると取り返しのつかない破滅が待っていることを肝に銘じよう。

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